お休み処「わびすけ」

ブログアーカイブへ≫

明るく陽気に生きましょう!

新型コロナウイルス感染防止に関しての「非常事態宣言」が終息したと思ったら、新型コロナウイルスの変異種出現、まん延防止の警戒警報が発令され、相変わらず私たちのストレスは解消されることはない。今回は気分一新の意味で、コロナから離れた話題で行きましょう。

清少納言は、枕草子でこう述べている。

『ありがたきもの。舅(しゅうと)にほめらるる婿。また、姑(しゅうとめ)に思はるる嫁の君。毛のよく抜くる銀の毛抜。主そしらぬ従者。つゆのくせなき。かたち心ありさますぐれ、世にふる程、いささかの疵(きず)なき。〔一部省略〕男女をば言はじ、女どちも、契り深くて語らふ人の、末までなかよき人、難し』uta_yomu_woman-1[1]

『めったにないもの。舅に褒められる婿。また、姑に思われるお嫁さん。毛がよく抜ける銀の毛抜き。主人のことを悪く言わない従者。少しも癖のない(人)。容姿や気立て、態度が秀でており、世の中を過ごす間に、少しも欠点のない人。男女(の仲)については言うまでもないが、女同士でも、約束を固くして親しく付き合っている人で、最後まで仲の良い人というのは、めったにない』

この「従者」の例は、昨今であれば会社の上司と部下の関係が当てはまるのではないだろうか。その上司の悪口を言わない部下などいない。上司の悪口ほど面白いことはないから、酒の席などでは格好の肴になる。それを肴にしない部下などいないのではなかろうか。

過去、と言ってもそう遠くない昔である。女子アナの座談会で、あるテレビ局の女性アナウンサーが上司からいじめられた腹いせに、上司の机の引き出しに「ウンチ」を入れたということを聞いた記憶がある。今日的に表現すれば、日頃からよほどの「パワハラ」があったのであろう。しかし、女性の恨みというものは恐ろしいものである。

私にはこの逆バージョン?の経験があった。かつて私にはSという部下がいた。Sは衆人が認める変わり者であった。まず、Sの家庭の出来事から話そう。

ある日、姉さん女房のSの奥さんは運転免許証の更新に警察署に行った。そこで視力の検査を行ったが、両眼で視力検査機を覗いても、どうしても0.7迄の記号を判別することができなかった。当然不合格である。そこでSの奥さんは、「眼鏡を変えてまた来ます」と言って、警察署を飛び出し急いで眼鏡屋に飛び込んだ。chikoku_business_womanしかし、眼鏡店の方でも突然来店され「すぐ眼鏡を作ってくれ」と言われても、おいそれと作れるわけがない。「まずは視力検査から」と検眼を行い、いくつかのレンズを合わせ矯正視力を上げて行った。ある程度視力が回復したところで、そのレンズを入れた鉄製の黒いフレームのまま警察署に再び訪れ、再度警察署で免許更新のための視力検査を行ったのである。Sは、その仮の眼鏡で免許更新の手続きがうまく行ったかどうかは教えてくれなかった。

S夫婦には幼稚園の先生をしている一人娘がいた。その一粒種のお嬢さんが社会人になってからは、S夫婦はよくドライブに出かけた。昼間であろうが夜であろうが、思いつくとすぐに出発をした。時には夜を徹して広島県まで車を飛ばすことさえあった。理由は、テレビに映っていた広島の「カキ」が食べたいからである。奥さんは運転免許証は持っていたが、車の運転は主にSに委ねられていた。したがって、朝帰りの強行軍のドライブの命令もしばしば下命されていたのであろう。Sはよく職場で欠伸をしたり、居眠りをしていた。また、二人は車内でよく喧嘩もした。あるとき、その喧嘩がエスカレートした。するとSは、「次の料金所を過ぎたら車を止める!俺はそこで車を降りて一人で帰るから、あとはお前が一人で運転して帰れ!」 奥さんは「じゃあ勝手にしなさい。私は自分で運転して帰る!」と高速道路の料金所の路肩でSを降ろし、自分で車を運転して帰ってしまった。どこの料金所の近くで車から降ろされたかは知らないが、Sの家からは相当遠い場所であったことは事実である。Sは「しまった。ここからでは家まで相当長い距離がある」と気づいたが、それは後の祭りであった。Sは歩き、バスを乗り継ぎ、電車に乗り、相当の時間とお金を使って帰宅したいという。

これからのことは、笑いで済まされない、パワハラの範疇に入ると思われるので、時効を理由に読者の皆さんは不問に付していただきたい。

東京・銀座8丁目に博品館というお店がある。あるとき我々はここで黄色いウンチがトグロを巻いているおもちゃを購入した。unchi_character早速事務所に持って帰り、私はSが帰宅したのを見定めたのち、Sの椅子の座布団の上にさりげなくおもちゃのウンコを置いて、明日の朝Sが出勤したときに、「Sさん、いくら朝時間がないからと言って、こんなところでウンコをしたら駄目じゃないか」というつもりであった。ところが、そのあとに施設長が手を加えて、このウンコを机の右下に移し、その下にティッシュペーパーを敷き、ご丁寧にそのティッシュペーパーの中心部にコーヒーを染み込ませ、知らんふりをして帰宅してしまった。

ところがである。このおもちゃのウンコをSが気づく前に、夜勤担当の職員が発見してしまい、施設は早朝から大騒ぎになってしまった。「昨夜は大変なことがあったんですヨ!!」

始業時間ギリギリに出勤するSは、「何かあったんですか?」で終わってしまった。我々はこのようなSのことを酒の肴にして酒を飲むと、いつも2~3時間は持つ。このことをSに言うと、Sは「では僕に酒の肴代を下さい!」と宣った。

コロナ禍が落ち着くまでは、ストレスもたまるでしょうが、焦っても仕様がありません。”気楽に陽気に生きましょう!!!”

伊藤克之

friends_man_woman